パニエの歴史は古く、始まりは18世紀のヨーロッパに遡ります。当時の婦人たちが、スカートを広げるために履かれていた腰回りの枠スタイルのアンダースカートを起源とします。はじめは、鯨の骨や木材、藤といったものを使って作られていたため、大変重く、形も円錐のようなものをしていたようです。そのために、お城や貴族の館などは、この婦人たちが出入りするために広いドアでなければなりませんでした。また、ほとんどの椅子もこの婦人たちが座れるように長椅子でした。
イギリスでヴィクトリア女王が即位したぐらいから、金属製のフープが使われるようになったことから、クリノリンスカートと呼ばれるウエストから裾に向けて円錐形に広がったスカートが流行します。重さが軽くなったことから、婦人たちの活動範囲も増えました。しかし、自分でスカートの大きさがわからずに事故が多発していたようです。なんと大きなものでは6メートルものパニエもあったそうです。
現在のパニエは、ハードチュールと呼ばれる固いチュールレースやフリルレースを重ねて広げたものが多いのですが、大きく見せたいドレスなどの場合には、柔らかなワイヤー入りのパニエも使われます。昔と比べれば不自由さは雲泥の差ですが、少なくとも周りには少し注意しなければなりませんね。
パニエの歴史を見てみよう
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